言えないことば

次女は末っ子ということもあって、何かと優遇されている。

喧嘩の時、彼女が泣くと上の二人が怒られる。
おやつを分ける時、小さいからと一番最初に選ぶ権利を与えられる。

日常のいろんな場面で末っ子特権を行使する。
彼女が自ら権利をかざすと言うよりも、親である私たちがそうしている事も多い。

「まだ小さいから」
「泣くとうるさいから・・・」

いけないと分かっていても、ついついその方がコトがスムーズに運ぶのでそうしてしまうことがよくある。


そのせいかどうかは分からないが、彼女は「ごめんなさい」が苦手だ。


ふざけていて、お茶をこぼした彼女。
私がお茶を拭くのを困った顔で見ている。
「タオル、洗っておいで」
私が言うと、無言で洗面所へ走る。

戻ってきても、私のそばでもじもじ・・・。

「言うことない?」
「・・・」


そんな様子を見ていたオットが、娘を呼び寄せた。

どうして謝らなくてはいけないか。
怒っているのではない。
諭している。

娘は泣いている。


しばらくして、彼女とオットが私の所へ来た。
「さ、言って」
「・・・」

それでもなかなか言い出せない。
気持ちはよくわかる。
悪いと思っていないわけではない。
悪いと分かっているからこそ、言いにくいのだ。
でも、言わなくてはいけない。

「ご・・・」

「ちゃんと言ってごらん」

「ご・・・」
「ご、めんなさい」

長い長い沈黙の後、ようやくそのことばを言った後、彼女は泣きじゃくった。
ずっと黙って彼女のことばを待っていた私は、娘を抱きしめた。

よく言えたね。
大人になるまでまだまだ時間はある。
きちんと言えるようになろうね。


彼女を寝かしつけて、オットが降りてきた。
ごろんと横になってテレビを見ている。

足があたってお茶がこぼれた。

「ごめんなさいは?」

思わず笑った。


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by couturira | 2011-05-22 21:57 | 子そだて | Comments(2)
Commented by はな吉 at 2011-05-23 10:27 x
あら?いつの間にか山口ブログに参加してたのね(笑)
新着で気づいたよ♪
Commented by couturira at 2011-05-23 21:01
はな吉ちゃん、こんばんは!
ばれてしまいましたね~(笑)

イベントお疲れ様です!
またお店にも寄らせてもらうね。
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