「ほっ」と。キャンペーン

カテゴリ:子そだて( 63 )

子供の想い

先日同窓会があった。
彼らとは2年ぶりの再会である。

県内に残っている同期のメンバーは4人なのだが、みんなの住んでいる中間地点をとって、会うのはいつも周南である。

子供たちの送迎を終え、急いで電車に飛び乗った。

久々の再会を喜び、終電で家路につく。


翌日、長女に
「何時に帰ったの?」
と聞かれた。


その日子供たちは、オットとともにテレビを見ながらそのまま眠ってしまったらしい。
しかし、ふと目を覚ました長女はみんな眠っているのにテレビや電気がついていることに気がついた。
電気を消した後、玄関の鍵が閉まっていないか見に行ったと言うのだ。
「鍵が閉まってたら、お母さんが家に入れないと思って」

憎まれ口を叩くことも増え、腹が立つことも多いここ最近だったが、優しい子ではないか。

こんな気持ちを持っていてくれることに対してありがたいという思いと、家の事など一切忘れて懐かしさに浸っていたことに対する後ろめたさが入り混じり、嫌がる長女のアタマをぐりぐりとなで回した。


ナマイキ盛りの今日この頃だが、少し余裕を持って接したいと心に誓った…

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by couturira | 2012-07-02 08:32 | 子そだて | Comments(2)

誰のために

「どうだったって、どういうこと?」

あからさまにイライラしながら長女は私に言い放った。


その日私は1日バタバタしていて、夕ご飯の支度がまだ出来ていなかった。
たまたまオットが早く帰って来たので、長女の迎えに行ってもらった。

食卓を囲みながら、私は長女に尋ねた。

「バレー、どうだった?」

そんな質問はいつものことで、ある時は長男や次女に言葉を変えて投げかけられるもので、その日が特別だったわけではない。
しかし、この日の長女の反応は全く違ったものだった。

それが冒頭の言葉だったのだ。

確かにその日彼女はイライラしていた。
ハードな練習に疲れて帰ってきたのに、夕飯の準備を弟たちが手伝わないことに腹を立てていた。

食事をしながらも、周りにトゲトゲしい態度をとっていた。

そんな感じで飛び出した言葉だった。

しかし、私も見逃すことが出来なかった。

疲れているのは分かるけど、その言葉はないだろう。
そんなに周りに当たり散らすなら、いっそやめてしまえばとぶちまけた。

私の方にも言い分がある。
長男とキャッチボールをしていても、長女をバレーに連れて行く時間となり、中断せざるをえなくなる。
長男にはブツブツ言われながらもそんな彼を置いて、私はハンドルを握る。

そんな犠牲も払いつつ、多いときは週に5日も長女の送迎をしているのだ。

やってあげているくらいに思っているのなら、やめてしまえと私は言い放った。
本当にやる気があるのか、明日までに答えを出し、やりたいのなら二度とそんな態度をとるなと。


長女は涙ぐんだが、何も言わなかった。

そんな様子を黙ってみていたオットは、お風呂の時にこっそり長女に声をかけていた。

「寝るまでにはお母さんに謝っとけよ」


しっかり聞こえている。

次々と弟たちはおやすみと二階に上がり、それに伴いオットも上がっていった。

部屋には私と長女二人になった。
いつ切り出すのかと待っていたが、おもむろに長女は立ち上がり、部屋の中ほどにある階段へゆっくりと歩いていく。
私の目はテレビに向けられていたが、意識は長女に集中していた。

階段に一つ足をかけて、長女は小さな声で
「おやすみなさい」
と言った。

予想外の言葉に不意をつかれた私は、思わず
「おやすみ」
と言った。


しばらくして2階から降りてきたオットは、彼女の言葉を伝えた。
「謝らなかったけど、お母さん、お休みって言ってくれたから大丈夫」
と…

あまりにトンチンカンな言葉に、思わず吹き出してしまった。

許したわけではない。
不意をつかれただけなんだ。

不器用で、口下手な長女らしい出来事である。


次の日、長女はバレーをやりたいと言ってきた。


そんな話をバレーのお母さんにもらしたら、とても良い話を聞くことが出来た。
そこは長女と同じ5年生の女の子だ。
しかし、上に高校生や社会人になるお兄ちゃんがいる。
そんな大きなお兄ちゃんも、自分の用事で母親に送ってもらうときは「お願いします」、連れて帰ってもらうときは「ありがとうございます」と言うというのだ。
聞くと、スポ少をやっていた頃からそうしつけたらしい。

大切なことを我が家では省いていたと、ハッとした。
そうすることで、誰か他の人に送ってもらったときにも感謝の言葉は自然と出てくるはずだ。

帰ってすぐに長女だけでなく、子供たちに約束させた。


さて、私の話だが、小さい頃は習い事をいろいろやっていた。
しかし、正直なところやらされていると思って続けていた…
その中で好きな習い事もあったのだが、親に感謝しながら続けていたわけではない。
自分のことは棚に上げて、とんでもない親である。

昨日はピアノの日。
次女は忘れていたが、こちらから声をかけるときちんと言えた。
今日はバレーもソフトもある。
果たして長女は覚えているだろうか…
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by couturira | 2012-06-27 08:56 | 子そだて | Comments(0)

あれから4年

入学式から1ヵ月が過ぎた4年前のこの頃、長女は泣きながら学校へ行っていた。
泣きながらでも登校班に並んで私と一緒に歩ける日はまだ良かったが、お腹が痛くなって車で送る日もあった。

幸い次女は今のところ元気に毎日学校へ行っている。

連休が終わり、ようやく日常を取り戻しつつあったある日、長女が言った。
「はるちゃん、今日は泣かずに学校へ行けたよ!」

はるちゃんというのは次女と同じく1年生で、同じ登校班の子だ。
彼女も3人兄弟の一番上で、長女と全く同じ境遇である。
長女はお母さんがいいと言って涙を流す彼女に、
「はるちゃんもお姉ちゃんだから大変よね。分かる分かる。」
となだめながら学校へ行っているらしい。

自分も1年生のころはそうだったこと。
長女として大変なこと。
いろんな事を話しながら、とぼとぼ歩く彼女の後ろを毎日ついて行っているようだ。

そんな彼女を励ますため、ある日はキーホルダーをあげたとも話していた。

私達も当時は大変だったが、長女もその頃はつらい気持ちで一杯だっただろう。
しかし、そんな経験もはるちゃんを励ますのに大いに役立っている。

辛い経験をした彼女だからこそ、気持ちがよく分かるのだろう。
そうして人は強くなり、今度は誰かを支える側にまわる。
そんなことをひしひしと感じた。

元気に歩く彼女の様子を毎日嬉しそうに報告する長女を見ていると、頼もしく、嬉しくなる。

少しくたびれてきたランドセルが、すっかり馴染んで頼もしい。
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by couturira | 2012-05-17 20:10 | 子そだて | Comments(6)

サプライズ

長女をバレーの練習へ送り、家へ帰ると長男がキッチンで洗い物をしていた。

「どうしたの?」
驚いて声をかけると、照れたように笑っている。

長男はたまに、こんな風にサプライズのお手伝いをしてくれる。
ある時はお風呂場の隅々まで洗ってくれていたり、洗面所をピカピカにしてくれていたり…

洗い物を終えた長男は、テーブルの上を指差した。
「お母さんにあげる。」

テーブルの上にはラベルをはがしたペットボトルに小さな紫の花を付けた草花が飾られてあった。


母の日が近づいた、何て事のない平日の夕方だった。


よく見ると、ペットボトルの上の所に字が書いてあった。


おかあさん大すき



誕生日にもらう花束や、クリスマスにもらうアクセサリー。
そんなプレゼントの中でも、群を抜いて嬉しいプレゼントである。

ただ、相手に気持ちを伝えるためのプレゼント。
家の近くで花を摘んだという長男。その時の長男の気持ちを思うと、とんでもなく嬉しさがこみ上げる。
ストレートな気持ちがなんとも言えない。


よく息子というのは小さな恋人のようだと言われるが、我が家でもこうして私のココロは小さな恋人にぐっとつかまれるのだ。


いつまでお母さんがその対象となるのかは分からないが、いつか迎えるその日まで、この気持ちを十分満喫したい…。

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by couturira | 2012-05-14 10:24 | 子そだて | Comments(4)

一歩

初日だというのに、今日は大雨。
土砂降りである。

昨日入学式を終え、今日から30分の道のりを歩いて学校へ行く次女。
朝、雨の音で目が覚めたオットは
「よりによって…」
と嘆いている。


早起きの長女に習って、次女は一人で起きて支度を始めた。

私も内心、かわいそうにと思いながらも天気ばかりはどうしようもない。

「雨の中、たくさんおさんぽできるね」
と次女に声をかけると、一瞬驚いた顔をしながらも、
「うん、たのしみ」
と明るい顔になった。

私自身、初めてのことに対して必要以上に緊張してしまうタチ。
次女も私ほどではないかもしれないが、ドキドキしているに違いない。

さりげなく、そんな次女を応援したくて大好きなイチゴを食卓に。



次女の傘は昨日学校でもらった黄色の傘。
白と青の傘に挟まれて、元気に玄関を飛び出していった。
お兄ちゃんとお姉ちゃんがいるので安心安心と、オットと並んで家の窓から並んで動く傘を見ていたら…

青い傘が急に逆方向に向かって動き出した。
どんどんこちらに向かってくる。

玄関を開けると、
「ピアニカ忘れた!」
慌てた顔の長男だ。

算数セットにピアニカに傘。
背中には少しキズの付いたランドセル。
大荷物を抱えて走り去る。


青い傘がカラフルな傘に追いつくまで、しばらく外を見守る。

頼むよ、お兄ちゃん。

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by couturira | 2012-04-11 08:20 | 子そだて | Comments(2)

卒園

本日卒園式。
卒園式だというのに、娘は熱を出してしまった…

それまでほとんど休まなかった彼女は、精勤賞をもらうほどだったのに、よりによってこんな日に…
無念である。


日曜日にピアノのコンクールのために出かけていたのだが、どうも様子がおかしい。
明らかに熱っぽい顔をしている。
無事に弾き終えたが、発表を待つ間もぐったりしていた。



次の日、重い気持ちで幼稚園に連絡する。
先生は、最後だからと卒園式に出ることを勧めてくれた。


ありがたい限りである。

お陰で本日無事に卒園することが出来た。
お寺の幼稚園なので、本堂で厳かに式は執り行われた。
本当にいい式だった。


次女は末っ子なので、私たちにとっても卒園である。

あんなに小さくて、泣き虫で、バスでは先生のお膝が指定席だった次女。

卒園証書を私に手渡しながら、
「ありがと」
と困ったようにぽつりと言った。

涙が後から後から流れてくる。


成長が嬉しくもあり、ちょっと寂しくもあり。

おめでとう。
そしてありがとう。
いい先生、友達に恵まれた、思い出深い3年間。

これからも素敵な出会いに恵まれますように。

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by couturira | 2012-03-20 15:51 | 子そだて | Comments(9)

お弁当

日々お弁当を作るという生活をしていなかったせいか、未だに子供のためにお弁当を作るとなると身構えてしまう。

子供達がソフトやバレーを始めて、週末はほとんど試合。
試合となれば、お弁当を持たせなくてはいけない。

今日も朝6時に家を出る長男のためにお弁当を作った。

早起きが苦手な私は、前日の夜にある程度の事を済ませておく。
メニューは毎回ほとんど変わらない。
卵とソーセージは必ず入っているし、見た目重視の私にとって緑の野菜は欠かせない。
ある時はブロッコリーだったり、アスパラだったり。
後は多めに作って冷凍しておいたコロッケや唐揚げが加わり、余裕があるときは更にもう1品。

毎週続くお弁当なのだから、これでは子供達も飽きてくるだろうと思い始め、今日は図書館でお弁当の本などを借りて帰ったところだった。

明日は長女のためのお弁当。
キッチンで明日の準備をしながら、今日お弁当を持って行った長男にお弁当箱を洗うようにと促していた。
すると長女が
「お弁当、おかずをもっと入れて。
 この前のお弁当、おかずが寄って味が混ざってた」

先週は長女も長男もお弁当が必要だった。
応援の私達もお弁当持参だったため、慣れない私が作ったおかずの量は少々少なかった。
お弁当箱に詰める時に、しまったなぁと思いながらもなんとなく見た目はきれいに取り繕って、そのまま持たせたのだ。

痛いところをつかれ、
「ごめん。明日はもっといっぱい入れるよ」
と反省していると、隣にいた長男がぽつりと言った。
「今日、ぼくのお弁当、ごうかだねって言われたよ」
次女も、
「おかあさんのおべんとう、すき」

今日長男の持っていったお弁当も、やはりいつもと変わらないお弁当で、たいして豪華でもなかった。
でも、気を遣ってくれたようで二人の気持ちにふっと嬉しくなった。

一方長女は気まずそうにしている。
別に彼女が悪いわけではないのに、どうしていいか分からないようだ。
ぷいっと長女は洗面所に行き、寝る前の歯磨きを始めた。
いつもはこちらがせかさないとなかなか洗面所へ向かわないのに・・・。
そして、時間よりも早く
「おやすみ」
とこちらを見ずにぼそっと言いいながら、足早に二階へ上がっていった。


なんとも不器用な長女らしい出来事だった。

下の子たちのように甘えたり、素直に思いを伝えたりする事が苦手なのだ。
彼女が悪いわけではない。
赤ちゃんだった弟や妹のせいで、甘えたくても甘えられず、言いたい事も言えず、長女として色んなことを我慢しながら頑張ってきた結果なのだ。

カチンとくることもあるが、こちらに余裕があるときはその気持ちをくみとってやらないとバチが当たるというものだ。
いや、正直カチンとくる時のほうが圧倒的に多いのだが・・・。

そ知らぬ顔で長女の二段ベッドに近づき、他愛のない話をしていると、彼女のモヤモヤも紛れたようで、笑顔でおやすみを言って電気を消した。


さて、明日のお弁当はご希望に沿うように作らねば・・・。
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by couturira | 2012-03-11 00:13 | 子そだて | Comments(2)

カウントダウン

先日一大イベントである発表会も終わり、一日一日が卒園へと向かっている。

我が家で一番小さな次女は、いつまでたっても赤ちゃんのような気がしていた。
しかし、確実に大きくなっていっている。


発表会では恒例の合奏がある。
年長さんは毎年同じ歌を歌い、同じ曲を合奏する。
特別な歌と、特別な曲である。


次女は合奏で小太鼓に任命された。
幼稚園バスから降りるなり、次女は唇を尖らせながら言った。
「ピアニカがやりたかったのに、せんせいがこだいこにしたらっていう」

どうやら次女はピアノを習っているということで、小太鼓に推されているようであった。
我が家では一番おしゃべりな次女だが、幼稚園では違う顔。
初めての参観日ではみんなが楽しく音楽に合わせて教室中を動き回る中、じっと座って動かなかったし、盆踊りの時も先生の手をしっかりと握って全く踊らなかった。
初めてのピアノの発表会では、次女一人がお母さん、つまり私と二人で前に出て、私のおひざの上での発表会となった。

しかしここ最近ではピアノの発表会の舞台に一人で立つことが出来る様になっているので、なんとかなるだろうと気楽に構えていた。

しかし・・・
この小太鼓というのがかなりの曲者であった。
曲はラデツキー行進曲。
オーケストラのコンサートの最後に演奏されたりする有名な曲で、園長先生のお気に入りの曲だそうだ。

小太鼓は大太鼓のあと。
つまり裏打ちなのだ。
大人でも裏に入るのは結構難しい。
指揮に合わせて、演奏に合わせて常に裏を打ち続けなくてはいけないので、少々気持ちの悪い演奏になる年もあったことを思い出した。
案の定、次女は裏打ちに苦戦していた。


毎朝外遊びの時間に大太鼓とシンバルの子とともに次女が小太鼓を練習をしていると聞かされたのは、他のお母さんからだった。
ある日幼稚園が終わり、バスから次女とともに降りてきた担任の先生に
「今日はたくさん練習したので、家でたくさん遊ばせてあげてください」
と言われた。
私はなんとなくピンときて、次女と手をつないで家まで歩きながら聞いた。
「もしかして小太鼓出来なくて涙がでちゃった?」
「・・・うん」

やれやれこれはかなり重症らしい。
幸い毎年同じ曲なので、長男の時のビデオがある。
それを見ながらやってみると、あらあら先生の苦労がよくわかる。
せっかく選んでもらったのに、これでは先生にもみんなにも申し訳ない・・・。

長男長女も加わって毎晩家族で合奏である。


さて、発表会当日。
私達家族の頭の中には次女の小太鼓の事しかなかった。
劇など二の次である。

舞台の上の次女はいつになく緊張した面持ちであった。
あれほどまじめな顔の次女を今まで見た事があっただろうか。
ビデオを覗き込みながら、祈るような気持ちで次女と一緒に頭の中でリズムを刻む。

無事に演奏が終わり、客席に向かって深々とお辞儀をした先生の目には涙が浮かんでいた。

私達にとっても思い出深い発表会となった。


それにしても・・・
我が家が建っているのが騒音の心配のない田舎でよかった・・・。
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by couturira | 2012-03-09 00:23 | 子そだて | Comments(2)

誕生日に思う事

昨日は次女の誕生日だった。

誕生日恒例のビデオ鑑賞会。
産まれた時のビデオを見るのを子供達も楽しみにしているようで、この日もテレビの前に3人がかじりついてのビデオ鑑賞会となった。

もちろん産まれたばかりの次女は小さくてかわいかったのだが、この日のビデオ鑑賞会は、私にとっては少し違っていた。


次女は帝王切開で産まれた。

長女の時は緊急帝王切開。
長男の時は自然分娩だったのだが、その後大量出血のため輸血。
2回とも失敗している私に先生は帝王切開を勧め、私達もそのことに迷いはなかった。


ビデオはまだ大きなお腹を抱えた私から始まり、手術中の子供達の様子に切り替わった。
当時長女4歳、長男2歳。
長女は一足早く手術室から出てきた赤ちゃんを気にしながらも、
「ママは?ママは?」
とビデオを持つオットにしきりに聞いていた。
手術後に私が移される部屋に私のスリッパが並んでいるのを見つけては、
「ママのスリッパがある。ママはまだ?」
と心配してくれていた。

手術中のこの様子。
私が見たのは初めてだった。


帝王切開のため、入院はしばらく続いたが、長男は病院に来るのを嫌がっていた。
祖母の家に預けられた長男。
ママに会いに病院に行くよと伝えても、行きたくないとダダをこねると祖母が話していた。

この事はよく覚えている。
病室に来た長男は祖母から離れようともせず、私がおいでと言っても祖母の後ろに隠れてなかなか私の元へと来なかった。
来てもすぐに帰ろう帰ろうと祖母を何度も促し、そそくさと帰っていくのである。
私は切なくて仕方なかった。
甘やかしてくれるおばあちゃんがよくなっちゃったのかなぁと、私は赤ちゃんと二人残された病室で寂しい思いをしたのだった。

そんなある日、嫌がる長男を私は無理やり抱っこした。
すると、最初は嫌がっていたが、我慢したものが吹っ切れたように甘えてきた。
夜になり、面会時間が終わる時間となった。
長男は初めて帰りたくないと階段の踊り場で火がついたように大暴れし、今生の別れのように二人して泣きながら別れたのだ。

甘えたい気持ちをぐっと我慢して強がっていたのだろう。
会いたい気持ちを出してしまうと、もう我慢できなくなるといわんばかりの涙だった。
小さいながらも男の子である。


小さくて産まれたばかりの次女の世話にかまけて、こんなにひたむきな二人の気持ちに私は向き合っていたのだろうか。

長男の方は私も彼の気持ちに気付き、それなりに向き合っていたと思う。
しかし、長女の方は・・・。
聞き分けのよい長女のことを後回しにしては、彼女の寂しい気持ちに気付いていなかったに違いない。
いや、気付いていたのかもしれないが、目の前のことに精一杯で、彼女の気持ちに目をつぶっていたのかもしれない。
私のことをこんなにも気遣ってくれていた長女なのに。

私はビデオを見ながらこっそりと泣いた。
できる事ならビデオの中の小さな長女を抱きしめてやりたかった。

後悔しても、もうその時には戻れない。
もっと子供達のことを見ていれば・・・と今更思っても、もうどうにもならない。


ふと長女を見ると、食い入るようにビデオを見ていた。
色々とナゾの多い長女であるが、ことさらいとおしく思えた。
もっと向き合ってやらないと・・・と反省することしきりであった。



日を改めて、せっかく心新たにしたものの、お風呂掃除がいやだとぶつくさ言う長女を、やはり今日も叱り飛ばしているのだった・・・。

ごめんね、長女。
ダメなお母さんですが、ちゃんと反省しています。
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by couturira | 2012-01-21 22:28 | 子そだて | Comments(4)

晴れ舞台

昨夜の夕ご飯、長女はいつになく饒舌だった。

昨日はバレーの新人戦で、長女と私はまだ明るくなる前からお弁当を持って出発した。

先日まさかのユニフォームをもらって以来、長女は毎日ボールに触っていたし、私も時間を見つけては長女の練習に付き合っていた。

そんな様子を見ていたオットもボールを新たに購入してくれて、ボールが増えた我が家では、ここ数日はテレビを見ながらも家族それぞれがボールを持ってトントンとやっていた。

底冷えする体育館で、予選が始まった。
5年生以下の新チームで行われる新人戦は、どこのチームも5年生中心のチームである。
そんな中、長女の所属するチームは5年生が少なく、4年生と3年生が中心のチームである。
今年1年間は我慢の年であることを誰もが覚悟していたが、まさかの粘りで予選を勝ち抜いた。

なんとか決勝リーグに進んだものの、対戦相手は県下でも有数の強豪チーム。
長女のチームとは動きも力も明らかに違っていた。

点差が広がる中、監督は控えの選手を出し始めた。
これからのために、経験を積ませるという意味もあるのだろう。
そして、見に来てくれている親御さんのためにもということもあるらしい。
なんともありがたい気配りである。

監督は控えの選手全員にチャンスを与えてくれた。

長女にもその順番が回ってきた。
相手チームの勝利まで残り数点。
負けは込んでいる。
しかし、長女がコートの脇に立った時、私はなんともいえない気持ちになった。
確かに経験を積む事は大切な事だ。
今までこの試合に向けて、長女なりに頑張ってもきた。
しかし、長女のせいでみんなに迷惑をかけてしまうのではないかと不安だった。

長女は背が高いという理由からだろう、練習で一応前衛のポジションが与えられている。
その日もやはり前衛の子と交代した。
ああ、どうかボールが飛んできませんように・・・
祈るような気持ちで観覧席からコートを見守る。

結果チームは負けてしまったが、長女は自分のところに飛んできたボール全てにちゃんと手を出し、ミスなく試合を終える事ができた。

私は心底ホッとし、たまたまうまくいったことに安堵した。


そうして昨夜の遅い夕食。
ギョウザをつつきながら、息子のソフトへ行っていたオットに、私は今日の様子を話して聞かせた。
長女もかなり緊張していたが、わけがわからないまま手を出し、なんとかなったと嬉しそうに話していた。

オットも長女のいつもとは違う様子に気付いていた。
たまたま今日は上手くいったという程度のレベルだが、明らかに長女にとって自信になったようだ。
まだまだたくさんの課題はあるが、とりあえず今日はよくやった。


しかし、私は今日一日で足にしもやけが出来てしまった・・・。
まさかこの歳になってしもやけを作る事になるとは。
恐るべし、冬の体育館。
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by couturira | 2012-01-16 10:46 | 子そだて | Comments(2)